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2010年05月10日

思う事多き帰省

その日、ハーリーの応援に夢中で着信に気付かず


GW中盤の3日。
ちびっ子大会くらいに思っていた長男のハーリーはこれだったんだと会場についてびっくり
参加チーム30以上の中、上位タイム3チームが予選通過、決勝で競う。
長男たちは男女ともに予選2位で決勝へ そして見事アベック準優勝。

みなで大喜びに沸いて騒いで。

一息ついて、ようやく気付いた携帯の着信の時間はずいぶん前で
実家からのものだった

会場の喧騒の中
聞きづらい状況で聞こえてきた言葉は


祖母の訃報


正直、その瞬間は
今自分がいるココとのあまりのギャップに実感がわかず。
でも気分が急転直下に落ちていく
というかあたま真っ白。 そんな感じ

いえに戻ってから何してたのか。
ただもう明日からの詰まっていた予定のリセット連絡。チケットの用意。


そして翌日4日。朝一番で家族そろって福岡へ。
通夜と葬式に参列して5日、3人は先にオキナワへ戻り

私は昨日遅く9日に戻ってきました




おかしなことを言うと思われるかもしれないけど


いいお葬式だった。


思えば今回が小学校1年生の時に祖父が亡くなって以来の家族の死。
当時のときの記憶は視覚的には結構鮮明なんだけど
それでも式の具体的は状況はほとんど記憶がなく
今回大人になって初めて式に際して実家が<神徒>だった事を再認識

いわゆるよくある<お寺&お坊さん&お経>ではなく
<神社&宮司(ぐうし)さん&のりと(?)>といった方式で執り行われるもの


会場は葬祭場だし(前は自宅だった)お葬式なんで見た目は似たような雰囲気なんだけど
決定的に違ったのは
お葬式でお坊さんが読みあげるあのお経は言ってる意味は分かんないつう感じなんだけど
宮司さんが読みあげるものは、もちろんお経のような形にのっとったのりともあるけれど 
それだけじゃなく遺族によって伝えられた個人の生い立ちやその人柄、エピソードなどを
綴った長い手紙のようなものをお経風に読んでいく下りがあるという事。

しかもこの原稿は事前に遺族が書く。
つまりかなり具体的な内容であり、それを読み上げてもらうことによって
お葬式という行為が儀礼的な感じではなくダイレクトに参加してる感じになるという事
本当に故人を偲び、思い切り泣き、冥福を祈るといった気持ちで満ちあふれる


そして告別式後に続いて行われる十日式(初七日のようなもの)では宮司さんから私たち遺族へ
講話的なお話しがある(お坊さんの説法みたいなもんだと思う)んだけど



これが。。。心に響くんだよなぁ。
本当にいろいろ思うとこあって 






祖母は産後一ヶ月で職場復帰した母親の代わりに 私たち兄弟を赤ん坊のときから育ててくれた。

2つ上の姉は 若くに結婚して、すぐに子供も出来、新婚時代はお金もなくて相当大変だったらしい。
当時忙しく仕事をしていた母親はあまり協力的ではなく、
そんな中代わりに料理から育児まですべて教え、助けてくれた祖母への感謝を姉はひとときも忘れず
大切に大切に祖母との関係を築いていた

それに引き換え私は大学からいえをでたので自由気ままにいつまでも子供気分のままふわふわしていて
だんだん老いていく祖母に気付かず ずいぶん我がままを言って甘えていた。

やがて自分も母となって初めて、子供の世話と育児に直面して
今まで自分を育ててくれた祖母のありがたみにようやく気付き、
甘えていた今までの自分を恥じた。

いつも自分を気遣ってくれ、日々の世話に時間を費やし、
今また孫にも愛情を惜しみなくそそいてくれる祖母に
これから恩返ししなくちゃなぁと里帰りをしていた間、心から思っていた。

だけど気付いた頃には祖母は少しずつ子供へと還っていく階段を登り始めていて、
充分に謝れなかった、何もしてあげられなかった後悔が残った。


余談だけど
映画<歩いても歩いても>の是枝監督がこの映画の舞台挨拶で
『人生はいつも少しだけ間に合わない』がテーマと言ってたそう。
そう言ってたのを知らなかったけど、観た時まさにそう思った。
しかも偶然、同じ頃観た<西の魔女が死んだ>も同じテーマだった

どちらも観た時、頭に浮かんだのは祖母の事だった。


沖縄に帰って来てからも祖母をふと思い出す事が
幾度となくあったけれど、結局何もしてあげぬまま時は過ぎ

去年夏、帰省の折り、沖縄に帰る当日に思い立って
やっぱり会ってから帰ろうと祖母の病院へ立ち寄って顔を見たことが唯一救い。


祖母は晩年は 里帰りで帰ってくる自分の事をもう分からなくなっていたけど
最後は一番大切に祖母を想ってきた姉に看取られ91歳。大往生だったし幸せだったと思う。


悲しい出来事だったけど 

今まで気付かなかったことがちょっと見えて来たりもした
なにより 今まで考えても出なかった答えがでた気がした。

そのおかげで今までずっと心につかえてた祖母への後悔が
少し昇華された 

祖母がいろんな事をいい方向に
考えるきっかけをくれた。
皆の中でその時期が来ていたんだと思う。


そしてこれからは 少しでも後悔しない人生を。

諸々どういう意味かは省略、もう既にだいぶ長いし(笑)


だけど
実は今年3月。大学時代つるんでた3人のうちの一人が天国に旅立った。
朝イチで東京に飛んで日帰り(次の日次男の卒業式だった為)慌ただしかったけど 
生前はどんなときでも笑いで吹き飛ばしてた私たち、
相方のもう一人と共に最後のつっこみをいれてきた。
そして先日のおじさん(旦那かた)も含め

この春は 3人もの近しい人とお別れがあって

続くときは続くと言うけれど。。。
でも何だかね。イロイロ考えさせられました。ほんと


とにもかくにも、そんな予期せぬGN後半と先週末までの日々でした。

向こうでまったくパソコンも見てたなかったので
こっち帰って開いたら軽く浦島太郎状態(笑)










つか、帰ってる間にもうこっち梅雨に入ってるしー
仕事さらに厳しーい(言い訳ばっかし)




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Posted by katsuki at 14:47│Comments(3)雑談
この記事へのコメント
この度はご愁傷様でございます。
孫の香月さんにこんなにも想われていておばあちゃんも嬉しいでしょうね。
人生はいつも少しだけ間に合わない。
いやあ、胸に刺さります。
俺も気づくのっていつも少し後になってです。
息子くん、ハーリー準優勝すごーい!
おばあちゃんも見守っていたはずです!
Posted by buzz at 2010年05月10日 20:19
ほんとに…
別れが続くのはつらいことだけど
たくさん気づかせてもらえることがあるんですね。
普段なかなか向き合わないことに思いがいくというか。
スガワラのときもそうでした。そうして
自分やまわりの人へのこれからにつながっていくんですかね。

読みこんでしまって
遠い話のようだけどハーリー準優勝スゴイね!
Posted by 西荻大仏 at 2010年05月10日 20:35
>buzzさん

ありがとうございます
そんな風に言って頂けるとちょっと救われるのです

ほんとなんか
思いもがけない展開のGWになってしまって
信じられないような。

つうかハーリー準優勝も吹っ飛んでしまって
ちょっと息子に悪いことしますた。


つうかPEN画像、一体いつ?みたいな(笑)


>西荻大仏

春は、アリガトウね
帰ってからスガワラからもらってたメールとかコメントを
ふとした拍子に見つけては泣いてしまったりして
まだほんとはあんまり消化出来てないとこもある。

でもこれからも忘れないで時々心の中で話しかける事が
故人への供養になるそうです(by宮司さん)


ほんとハーリーが遠い事のようだよ(笑)
長男、かっこ良かったです(親バカ)
Posted by katsuki at 2010年05月10日 23:51
 
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